芸術を自己表現と考えるのではなく自己改造と考えるのです。
もっと自由になるために。
哲学者による国際会議がある年、ハワイで開かれた。
議題は“実在とは?”です。
出席者の鈴木大拙博士は3日間ひと言も発しない。
ついに議長は彼に質問しました。
「鈴木博士ー我々が囲んでいる円卓は実在でありましょうか?」
博士は顔を上げ、「はい」と答えた。
「どのような意味で」と議長は重ねて聞いた。
博士は答えた。「あらゆる意味で」
わたしは何も言わない。
それがわたしの主張だから。
すべての音を平等と考えている。
“新鮮さ”
自意識という存在を払いのける。
個人的な好みや感情は妨げになる。
指示するけど操作はしない。
“周囲の音”
“聴き入れる”は、わたしたちがふだん“聞き分ける”ことへの批判でもある。