mitsuhiro yamagiwa

 嘘をあばく、裏をかくという攻防からの干渉、接触によって距離そのものが溶解する。
一介の表層は、薄氷のごとく脆く砕け散って、行き場のない現実を露呈させる。

 留守中、架空にしか存在しないネコの世話をたのむ幼なじみ。無用のビニールハウスを燃やすことに快楽を覚える裕福な青年。

そんな一過性という瑣末な出来事を表徴する”無意味”へと翻弄されてゆく。