アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦
2025.12.16 – 2026.2.8
本展は、1950年代から60年代にかけての女性美術家たちの創作活動を「アンチ・アクション」というキーワードから見直し、日本の近現代美術史の解釈を試みる企画です。
時、日本では短期間ながら女性美術家が前衛美術の領域で大きな注目を集めました。これを後押ししたのは、欧米を中心に隆盛しフランス経由で流入した抽象芸術運動「アンフォルメル(非定形)」と、それに応じる批評言説でした。しかし、「アンフォルメル」が一時的な「旋風」に過ぎなかったとの反省のもと、「アクション・ペインティング」という様式概念がアメリカから導入されるのに伴い、そうした女性美術家たちは如実に批評対象から外されてゆきます。豪快さや力強さといった男性性と親密な「アクション」の概念に男性批評家たちが反応し、伝統的なジェンダー秩序の揺り戻しが生じたのです。中嶋泉氏は『アンチ・アクション一日本戦後絵画と女性画家』
(2019年)でこうした経緯を分析したうえで、「アクション」時代に別のかたちで応答した女性の美術家たちの創作を指し、「アンチ・アクション」という言葉を提案しました。
本展では、ジェンダー研究の観点から美術史の読み直しを図る『アンチ・アクション』を起点に、むやみに神秘化され、あるいは歴史的な語りから疎外されてきた芸術家たちを紹介します。同書で中心的に語られた草間彌生、田中敦子、福島秀子の3人をはじめ、これまでの先行研究の蓄積と本展のための調査をふまえ、計14名による作品約120点を展示します。
>> かたちのないものなどない。非定形の抵抗、反発は非行為 = 反覆へといたる。 生活者としての《作品》は反でも否でもない脱中心、脱行為化、アンチワークだったのではないか。



<展覧会メモ>
江見絹子 《昨品》 1961
江見絹子《淵 Abyss》 1960
江見絹子《作品 R》 1960
《フォルム未満 Prior to Form》
スケールの超越
脱中心 Immense Scale, Decentering
アクションならざる
行為=反復性 Non-Action Act=Repetition
日常性への近接 Everyday Engagement
>>作品というタイトル?
《Work》
山崎つる子
宮脇愛子
女性画家には静物画や風俗画を描くことが求められていました。
記憶と想起
過去を多様な仕方で現前させる
« 散見される散漫