mitsuhiro yamagiwa

2025-04-28

引用の引用

テーマ:notebook

「芸術について言うべきことはただひとつ、芸術とは芸術そのものだ、ということである。芸術とは芸術としての芸術(art-as-art)であり、そうでないものはすべてそうでない、ということである。芸術としての芸術は、芸術にほかならない。芸術は、芸術でないものではない」。

アド・ラインハート

『われわれが見るもの、われわれを見つめるもの』ジョルジュ・ディディ=ユベルマン

芸術はあらゆる細部を分化させることのない多次元的な統一、多声的 ポリフォニック な構造を実現する。そのような芸術を創造する者にも見る者にも意識の支配を離れた、焦点の定まらぬ空虚な視覚、聴覚が要求されるのである。そしてしばしば、世界の内部と外部の境界が溶解してしまい、芸術作品の中に呑み込まれてしまうのを感じることになるという。内部と外部は芸術という自然の中で一つに溶け合うというわけだ。

『芸術の隠された秩序』アントン・エーレンツヴァイク 

・奥行きとは、ここにいながら、離れて在る存在を知ることだと言える。

・自然はレオナルドにとって、この特殊なものを絶えず産出するものとしてあった。見たこともないものが見えること、見ても見つくせないところにこそ、自然が人間の外部に確実にあることの絶対的な根拠があるのだ。

『而今而後― 批評のあとさき 批評選集Ⅱ』岡﨑 乾二郎